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半透明なサラダ

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 いろいろな人の間で
 ため息をするように生きてきた
 
 夕焼けが残る高校の
 ちいさなグラウンドが
 思い出される――
 
 馬鹿にされた数だけ
 他人を傷つけた 迷子のように
 
 絵の具をこぼし過ぎた教室も
 いまは違う子どもたちのてのひらで
 塗りたくられている
 
〝私〟が帰る過去は
 赤茶けた肌の
 鈍い痛みの向こうへ去ったまま
 
 ほどけない意思の強さだけで
 ほつれ続けた気持ちを慰めたのだろう
 
 河原のほうから子どもたちの声がするたび
 気づきかけて放っておいてしまった
 
 夕焼けの
 白球の音を思い出す
 
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