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半透明なサラダ

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 いろいろな人の間で
 ため息をするように生きてきた
 
 夕焼けが残る高校の
 ちいさなグラウンドが
 思い出される――
 
 馬鹿にされた数だけ
 他人を傷つけた 迷子のように
 
 絵の具をこぼし過ぎた教室も
 いまは違う子どもたちのてのひらで
 塗りたくられている
 
〝私〟が帰る過去は
 赤茶けた肌の
 鈍い痛みの向こうへ去ったまま
 
 ほどけない意思の強さだけで
 ほつれ続けた気持ちを慰めたのだろう
 
 河原のほうから子どもたちの声がするたび
 気づきかけて放っておいてしまった
 
 夕焼けの
 白球の音を思い出す
 
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詩で示せ

 
 我々の言葉は果たして無力か
 震災の後、多くの創作者が、この科白をまるで
 木偶人形のごとく、直情的に繰り返してしまった
「我々は無力だ」と。
 
 ではそんな創作者の言葉をこころの拠り所にしていた
 我々は果たしてどこに行けばよかったのか?
 どこか切り捨てられた思いにうち悩み
「当事者」でないことに、虚無な嫉妬さえしたか
 
 だが違うだろう 言葉とはそのような
 時に残酷な現実の前だけにあるものではなく
 現実が過ぎ去った、その後の
 ただ自分のための時間の中にもあるものだ
 
 ただ自分を許し、自分を傷つけた、世界を埋めよう
 誰に何と言われても譲れない
 確たる自分だけの世界を信じる
 それは果たしてどこかの誰かが告げた「無力」だろうか?
 
 私は無力とは言わない
 屈せず、ただ言語芸術の使徒としてある
 いつかの誰かの世界を支える、一途な、純粋な
 言葉の拠り所として、強く ある
 

生命の雨

 濃尾平野は幾億の雨
 私たちはこの雨を飲んで産まれた
 今日もまた故郷を離れる私たちがいる 

 寂しい 悲しい

 気がつけばみんないなくなって
 気がつけば私が悲しみの中心にいた
 でも寂しくなったらまたおいでよ
 
 同じ雨の下に

「See you, Dear my best friend」


 あなたは 変わってしまったね
 もしかしたら 変わってないのかもしれないけれど
 やっぱり 変わってしまったと想う
 だから あなたとさよならします
 変わる前のあなたに 変わるまで

 別に わたしが傷ついて
 それで 誰かが救われるなら
 わたしは幸せだ そんな信念持っている
 でも そこで 「君が傷つくとあたしが幸せじゃない」と
 わたしを驚かしてくれた 大切なあなた
 まさか そんな考え方があったなんて
 こんなに早く やっと わたしに付いてきてくれる人が
 そう想って 涙した
 その涙を 今からどこに捨てよう?
 せめて吐き出す場所があってもいいじゃないか

 ♂とヤることに味をしめた♀のように
 キスして咥えて 受け入れる
 そして「それでも君が一番」と
 オンナを騙すオトコみたいな
 陳腐な言葉を吐きますか?
 もしかしたら そんなことにも気付いてない
 わたしはそんな言葉で安心しない
 バカにするのもいい加減にして この詐欺師
「リスペクト」という言葉が一番似合わない存在になって
 わたしを幻滅させないで

 いや もしかしたら幻を見ていたのかも知れない
 だから 忘れよう
 そう胸に刻み込み 他のオンナと明日 デートします
 この子がきっと 将来の
 お嫁になるかなと期待して
 あなたの帰りを 待っています
 変なの とか言わないで
 あなたが またわたしに話しかけてくるまで
 わたしは 決して話しかけないから
 すぐ泣く割に 結構我慢強いの知ってるでしょ?

 出会った頃が 奇跡みたい
 軌跡を見てみりゃ 汚物みたい
 寂しい 辛いは 互いに一緒
 なのに我慢しない あなたが悪い
 本当にわたしを想っていたなら
 他のオトコと寝ないでしょ?
 一人、二人、三人と
 日増しに増えてく あなたの経験と
 日増しに減ってく わたしの存在感
 使い捨ての消耗品みたいだね

 好き? 嫌い? の押し問答
 あなたの言う通り そんなことに意味はなかった
 本当に大事なのは 傍にいれるかどうか
 会いたい時に会って 話したい時に話して
 ヤりたい時にヤる そんな存在であること
 それは都合の良い存在と どう違いましたか?
 ねぇ あなたの隣にいるあんた
 知ってんだろ? あんたも加害者だってこと
 それでわたしが死んだら あんたは後悔するのかい?
 わたしがあんたなら 苦しむよ そういう哲学持ってますから

 だからかえしてよ
 持ってった 持ってった
 いや どっか行った どっかに行った
 もしくは 薔薇々々になった
 それが本物のバラバラ
 わたしたちは そんな本物のバラバラを抱えて生きている
 今はちょっと 組み立ててる最中
 もう一度 一緒に切磋琢磨しようね
 それまで さよなら
 親愛なる わたしの友人 ○○へ
 


arch


 未来のことなんて 何も知らなくて
 せいぜい「ああなればいいや」と思ったよ
 友達もそこそこ出来るだろうし
 何も問題ないだろうなと

 でも本当は不安で心配で 何度も明日のこと考えたよ
 だけど何もわからなくて 私は先を考えることを止めた
 きっと「ああなればいいや」になれるはずだと
 知らないことを知らないことにして
 今 目の前にあることを考えたよ
 だけど 辛いことばかり
「私の明日は本当に叶うの?」

 昨日見た景色
 今日見る景色
 明日見ているものは何だろう?
 イメージのそばだけ よりそって
 それが私の今創(でき)る――
 未来の地図だった
 誰にも否定されたくなくて
 私は今日も一人で 地図を描き続ける――